2011年8月31日水曜日

色々勉強

昨日、メルボルン大学で一緒に学んでいる(た)女医(産婦人科、循環器)と看護師の友人とお茶をした。やっぱり健康に関する話が中心になる。その中で教えてもらったこと・・・・

  • ダイエットは非生産的?
老若男女かかわらず、ダイエットは永遠の課題。
しかし、忙しい人、頭や体を使う忙しい人たちはダイエットをしない方がいいそうだ。
ダイエットで食事制限をすると、馬力がなくなり、集中力、精神力が低下する。
具体的に言うと、物を考えたり、書いたりするときのスピードや生産力が低下する。
なので、ダイエットは忙しい時はやめて、暇な時にやるべきなんだそうだ。
よく考えると忙しく大活躍している友人の医師たちは、確かにふっくらしている。
ということは年中忙しい人は永遠にダイエットはできないということなのか・・・?

  • 更年期後はふっくらがよい?
更年期症状は個人差がある。
多くの症状はホットフラッシュ(発汗)、動悸、不眠、肩こり、疲労感、そのほか精神症状など・・・
産婦人科医の知人は更年期障害は全くなかったとのこと。
理由は「太っているから」だそうだ。そのからくりとは・・・
更年期になると卵巣機能が低下し、女性ホルモン(エストロゲン)がなくなる、一方、お腹などについた脂肪というのはもともと男性ホルモンなのだが、更年期を境に脂肪は女性ホルモンに変わる。つまり女性ホルモンに変わったお腹の脂肪が更年期障害の症状悪化を防ぐそうだ。そのぽっちゃり先生も「私は太っていて女性ホルモンたっぷりだから、症状はほとんどなかったのよ」とのこと。言い換えると、やせている人ほど症状は重いのだそうだ。

以上、二つの点から多少太っていることは悪いことではないのだと思った。

  • 母からの言葉は永遠?
海外に長らく住んでいて、バイリンガル、トリリンガルと言われるる人が高齢になって、認知症になるとどうなるのか?
あるオーストラリアに住む日本人女性の話。
彼女は70代、オージーの男性と結婚して、すでに40年以上オーストラリアに住んでいて、オージーに完全に同化した人。当然、英語はネイティブ並み。でも最近、加齢による認知症の症状が悪化してきており、なんと英語が全く話せなくなったそうだ。
医師たちの話によると、認知症になると、脳の中には母国語しか残らないらしい。たとえバイリンガルといわれている人も「母の言葉」は必ず一つなので、その言語は最後まで残るが、あとの言語は全て消えてしまうらしい。言い換えると、第二言語が話せなくなり始めた時が認知症の始まりなのだ。彼女の夫君は一生懸命介護しているが、悲しいことに英語でのコミュニケーションはもうできないそうだ。彼がある程度の日本語の単語を習得して話かけているのかもしれない。今は日本人のお宅に行って、日本語の弾丸トークを交わすのが唯一の楽しみだそうだが、今や英語のエの字も出ない。
この話を聞いた後、私は考えた。
私が認知症になってMon mari が介護をすることもあるので今から簡単な日本語を教えよう・・・ 
もし彼が先立って私が残されて認知症になったら、日本に帰してもらうように周囲に私の意志を伝えておこう・・・

2011年8月22日月曜日

ここにもいたよ~!

買い物に行く途中、車から見た牧草地に見覚えのある柄の牛をみつけた。
あ~、これって湖水地方で見た「Belted Galloway(ベルティッド・ギャロウェイ)じゃない?」と叫んだ。お腹の部分が白い腹巻をしているような牛。そのユニークな柄で湖水地方でも観光客から人気があるそうだ。オーストラリアの片田舎にもいたなんて、超感激!!!

ベルティッド・ギャロウェイはスコットランドから来た牛といわれているが、正確にはオランダの牛と交配したことでできた人工牛らしい。世界でも1万頭以下しかいない珍しい牛で、お肉用、ミルク用の両方になるそうだ。こちらでは、ベルティという愛称で呼ばれている。

柵の中に入って近寄ることはできないが、少しズームしたら若干大きく写すことができた。結構、毛がフワフワしているのね。

そして片側にもう一匹、親子でたたずんでいた。かわいいなぁ。
オーストラリア・ベルティ協会というのがあるらしく、時々、ベルティの子牛を販売しているとか。
ベルティ1頭買ってうちの裏庭で飼おうかな、草刈の必要がなくなるし・・・なんて真剣に思った。




2011年8月18日木曜日

ある一日の労働

朝、8時半に3キュービックの暖炉用の薪が届いた。今までは家の庭の木を切っていたが、雨で濡れているのと、暖炉の薪としては上質ではないので燃えにくかったため、業者に別の種類のユーカリの木を注文した。恐ろしい量で、これをどこに保管するかが問題だった。

今日はその他に、家の工事が終わったあとに残された大量のごみを廃棄にいかねばならなかった(こちらでは大工さんは時々ごみを置いていってしまう)。

とりあえず、ごみを積んだトレーラーを引いて、車で30分ほど行ったごみ処理施設へ急行。当然ながら廃棄は有料、39ドル払った。セメントや土がついたごみを自分たちの手で廃棄コンテナに捨てるので、服や手が相当に汚れた。

家に戻り、3キュービックの薪をせっせと家の前に2人で2時間半かけて積み上げた。終わった頃にすこし雨がぱらついて来た。

雨があがったら、巨大な虹が出現。まるでお仕事お疲れ様、と私たちを癒してくれているよう。
家の前の森を横切って、それはそれは壮観!


1日の労働の終わりには、暖炉で新しい薪を燃やして部屋を暖めながら、ワインの舌つづみ・・・
何の娯楽もない田舎の生活での唯一の楽しみ、至福の時・・・

2011年8月9日火曜日

サード・クオリティ?

日常使う食器類はキッチン・キャビネットの引き出しに入れており、いわゆる食器棚の中には入れていない。
今までの人生の中で、食器棚にある食器はいつも側面、もしくは斜め上から見てきたが、この新居に移ってから引き出し式になったため食器は毎日真上から眺めている。
最初はあまり注意深く見ていなかったが、最近よーく観察してみると、丸い形であるべきものが必ずしも丸くない・・・
この白い食器類は新居を建設中に緊急用に調達したもの。セット物として売られていたお買い得商品だった。一応、オージー・ブランドなのだが、製造はメイド・イン・チャイナ。

例えば、このコーヒーカップ。


同じカップなはずなのだが、よく見ると右の方がすこし横長になっている。

そして極めつけは・・・

スープ・ボウル。右は丸いのに、左は明らかに歪んでいる。あまりに歪みがひどいので、店に返そうかと思ったが、レシートをなくしてしまい、断念。

しかし、手作り陶器とか一品物なら別だが、今の時代、大量生産の食器は機械のロクロで回して作るのだろうから、こんな歪みがあるのというのは非熟練工が作ったとしか考えられない・・・
出荷する前の工場の品質管理にも問題があるが、ブランド元もきちんと定期的にチェックする必要がある。

陶器はよくファースト、セカンドと言って、その出来上がりの質によってラインが決められる。例えば日本のデパートで売っている陶器のほとんどは傷やシミなどがないので、ファーストライン。でも少しの傷で素人ではあまりわからない程度の物はセカンドラインとしてファーストの三分の一か半分以下の価格で売られる。昔、よく行ったウエッジウッドバーレィのファクトリーショップで売られていたのはほとんどセカンドだった(日本人団体客も何のためらいも無くセカンドを買っていた)が、私たちが日常使うには十分満足する品質だった。それでも歪んだコーヒーカップやお皿をなどを目にしたことはない。

話が長くなったが、上の歪みのあるカップやボウルは、もうセカンドの領域を超えて、サード・ラインに突入している気がする。折を見て、販売元のオージー会社のご意見箱に投書しておこう・・・

2011年8月6日土曜日

野焼きの季節

どこの国でもそうだが、田舎では野焼きをやる。
途上国では山林を農地に転換するために野焼きをやるので、森林伐採ではげ山になる問題があるが、ここオーストラリアでは、生い茂っ木々を各家庭が伐採して燃やす。まめに手入れをしないと、ユーカリの木はすぐ伸びてしまい、それが山火事を促進させてしまうからである。一昔前まで地方政府は森林を伐採すると環境保全の理由から罰金を課していたが、2年前の大規模な山火事発生以来、今は家の周囲の伐採は推進している。

我が家もものすごい量の生い茂った木がある。このところ毎日、伐採して、暖炉に使える丸太とそれ以外を仕分けし、必要でない木や枝を今日、裏庭で野焼きした。

ものすごい炎で呆然として見ている私。

オーストラリアでは野焼きは秋冬の4 月から10月までなら自由にやれるが、乾季・春夏の11月から3月までは原則禁止。やむを得ず乾季にやる場合は、地方消防局から許可を得なければならない。これは山火事が多いことから、むやみな野焼きを阻止するためである。

2時間くらいかけて、木、枝、家のコミなどをすべて焼き尽くした。
私の体はすっかり野焼き臭くなってしまった。

2011年8月2日火曜日

牛の弁、豚の頭蓋骨

ケビン・ラッド。
オーストラリア元首相。
性格が悪くて党内の人気が得られず、首相再選はされず。でも今でもしっかり外務大臣を務めている。

そのラッド外相が最近、心臓の大動脈弁の置換手術を行った。なんでも、20年前のリウマチ熱が原因で、弁の交換をしたのだが、それが最近、磨耗してきたので新しいのと取り替えたそうだ。ここまではよくあることと普通に聞いていたが、昨日のニュースでは今回置換したその弁は何と、牛の弁なんだそうだ。なんで牛なのかよくわからないが、人間の弁に似ているのと、拒絶反応とか起こさないとかの理由なのだろうか・・・? 

彼の手術のために、牛が一頭殺されたのだろうか?
誰かが冗談に、ケビンは国会答弁でこれからは時々、「モー、モー」とうなるかもしれない、などと揶揄していた。

動物の臓器や部位を人間に使うことは時々あるようだ。
昔、病院に勤めていたときのこと。
脳外科の手術を受けた多くはの人は頭蓋骨の一部が切除されている。
髪も剃られているので、スキンヘッドの頭を見ると、切除された頭蓋骨の部分がへこんでいて、何か不思議な感じがしたのを覚えている。数ヶ月くらいして、脳の状態が安定すると、クラニオ・オペと言って、頭蓋骨の埋め込みをする。ただし、自分の切除した骨はもう使わない。時間が経つとサイズが合わなくなるからだろうか?
で、よく使われていたのは豚の骨だったとか。えー、豚の頭蓋骨?想像できないけど、一昔前はそれが一番よかったらしい。
今はもう豚でなく、技術が発達したので、人工の骨を埋め込むようだが、それでも昔、脳外科手術した人の中では今でも豚の骨が頭に入っている人も多くいるのだ。人間は食べるだけでなく、体の機能の維持にも他の動物から恩恵を得ているのだ。
動物たちに心から多謝。