2011年8月2日火曜日

牛の弁、豚の頭蓋骨

ケビン・ラッド。
オーストラリア元首相。
性格が悪くて党内の人気が得られず、首相再選はされず。でも今でもしっかり外務大臣を務めている。

そのラッド外相が最近、心臓の大動脈弁の置換手術を行った。なんでも、20年前のリウマチ熱が原因で、弁の交換をしたのだが、それが最近、磨耗してきたので新しいのと取り替えたそうだ。ここまではよくあることと普通に聞いていたが、昨日のニュースでは今回置換したその弁は何と、牛の弁なんだそうだ。なんで牛なのかよくわからないが、人間の弁に似ているのと、拒絶反応とか起こさないとかの理由なのだろうか・・・? 

彼の手術のために、牛が一頭殺されたのだろうか?
誰かが冗談に、ケビンは国会答弁でこれからは時々、「モー、モー」とうなるかもしれない、などと揶揄していた。

動物の臓器や部位を人間に使うことは時々あるようだ。
昔、病院に勤めていたときのこと。
脳外科の手術を受けた多くはの人は頭蓋骨の一部が切除されている。
髪も剃られているので、スキンヘッドの頭を見ると、切除された頭蓋骨の部分がへこんでいて、何か不思議な感じがしたのを覚えている。数ヶ月くらいして、脳の状態が安定すると、クラニオ・オペと言って、頭蓋骨の埋め込みをする。ただし、自分の切除した骨はもう使わない。時間が経つとサイズが合わなくなるからだろうか?
で、よく使われていたのは豚の骨だったとか。えー、豚の頭蓋骨?想像できないけど、一昔前はそれが一番よかったらしい。
今はもう豚でなく、技術が発達したので、人工の骨を埋め込むようだが、それでも昔、脳外科手術した人の中では今でも豚の骨が頭に入っている人も多くいるのだ。人間は食べるだけでなく、体の機能の維持にも他の動物から恩恵を得ているのだ。
動物たちに心から多謝。