2013年7月21日日曜日

永遠の課題


このところ、こちらの新聞やテレビで大きな話題になっている、ボートピープルの問題。
もう10年以上も前から海を渡って、オーストラリアを目指してやってきている。
多くはアフガニスタン、イラク、最近はスリランカなどからの人たちも増えている。
大体は陸路で東南アジアまで来てインドネシアのブローカーに大金を払い、船を調達してやってくるらしい。ほとんどが豊かな生活をオーストラリアに求めている経済難民だそうだ。
インドネシアジャワ島の南にあるクリスマス島はオーストラリア領なので、その近海を移民局の船が巡視しており、難民船をみつけるとクリスマス島などに収容してきた。

ところがこのところ、ボートピープルの増加が著しく、特に今年はこの上半期ですでに昨年のボートピープル総数に近くなっている。このままだと今年だけで3万人以上が来てしまう。
ギラードからラッド政権に移った今、強硬策がうち立てられ、昨日ついに今後、ボートピープルはたとえ政治難民でもオーストラリアでは受け入れない、という政策を発表した。
今日の新聞に1面で大きく広告が載っている(どうもオーストラリア国内にいる密航ブローカー向けという噂もある)。これを関係国にも印刷して配布するのだろうか?

今後ボートで来た人がいたら、何とパプアニューギニア(PNG)に収容、移住させるそうだ。不思議な方針だが、昨日、PNGの首相トラッド首相が合意を取り交わしていた。オーストラリア政府はその見返りとして、PNGに教育や保健、立法治安などの分野で追加援助をするらしい。
なんで、他の国に送るのか・・・ 当然、今日は市民団体のデモもあちこちであったようだし、アムネスティや国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)もこの政策を批判している。

私は昔、香港にいるベトナム人ボートピープルのキャンプで働いていたことがある。そのベトナム人のほとんど(9割)は政治難民というより経済難民だった。とにかくボートというのは大量に乗せて脱出できるので、どんどんやってくる。制限がなくなり、香港政庁もUNHCRも頭を抱えていた。小さな漁船で命からがらで航海するのは危険も伴うのでいつかは止めないといけないというのは皆の共通認識だった。
なので、オーストラリア政府の考えもわからないでもない。でもなんでPNGなんだろうか?PNGは最貧国ではないが、まだまだ貧しい人々が多くいる。そんな国に難民を迂回定住させることが倫理的に許されるのだそうか?

オーストラリアは国土は大きいが、人口は2千万人ちょっとしかいない。2千万と言うとマダガスカルやスリランカと同じくらいで、国力という意味ではそれほど大きいとは言えない。それくらいの人口では税収も限られる。ボートピープル保護や難民受け入れの予算も膨大になり、そうでなくても財政赤字の中、国家財政を圧迫しているのも確か。この関連経費だけでも年間1000億円近くかかっているらしい。

ボートピープルは永遠の課題で香港でいやというほど考えさせられた。今、またオーストラリアであの時のベトナムボートピープルの人々のことを思い出している。

2013年7月3日水曜日

ふっくらマネキン ホッ!


メルボルンの市内の中心を歩いてる時に、ある洋服屋さんの前のマネキンに目が行った。
よーく見ると、どこにでも見かけるガリガリで鉛筆のようなマネキンではなく、結構ふっくら、ぽっちゃりしているお人形。足のふくらはぎなんて、結構な筋肉がついているし、腕もしっかりした太さ・・・

 

最近は過剰なダイエットから心身をこわす若い女性が多いが、彼女たちはか細いモデルやセレブなどの影響とも言われている。なのでモデルもBMI検査が厳しくなっていると聞いたことがある。
その一環で、マネキンもふっくら、健康的な女性にわざと見せているのかと、そのポリシーに感激して眺めていた。

どういうお店か興味が湧いたのでネットで調べてみたら、どうってことはない、単に「サイズ14号以上」を扱う、大きめサイズのお店だったのでした(大笑)。

私はまだ14号までは行っていないけど、でもマネキン人形が自分の体型に近い姿だと、ホッとして見とれてしまうのは何故かしら?

2013年6月28日金曜日

帰宅クラブ


金曜の午後3時30分、私がいる研究室の部屋。
ここは私の所属する研究チームのメインルームでなく、公衆衛生・予防医学学部の他のチームの研究員もいる同居オフィス(メインルームには余分な机がないため)。
およそ20-30席はある部屋で、コンピュータが起動しているのは私の机だけ。

金曜の午後は週末気分でランチが終わると、みーんな気もそぞろ、3時くらいから帰り支度を始める。

私は貧乏性というか、まじめ(?)な日本人なので、やっぱり最低5時まではいないとね、と思いつつ家でもできる作業をあれこれやってしまう。

午後2時に同僚とミーティングをしても、彼女たちは早く終わりたくてしょうがない様子。私がオーガナイズしたミーティングなので、長くなってはいけないと思い、30分で切り上げた。「では続きは来週月曜にしましょう・・・!」と言うと、'That's a good idea!' だって。

それでも彼女たちの仕事の生産性の高さはすごい。たくさんの成果を出している。
日本人の多くは残業するが、成果は上がっているのだろうか。
自分が日本にいたころのことを思い出してしまった。
残業が少ないのに成果が出ているのは、働き方の違いがあるのか?残業ができなく限られた時間しかないと思うと逆に効率的になり集中力が上がるなどの影響があるのだろうか?

とにかく、金曜の午後はカジュアル・デーというより、帰宅デーになっているのが身に染みてよくわかった。週末に向けてみんなルンルン気分だ。
あー、今4時半、オフィスの電気が消え始めた・・・ そろそろ私も帰宅クラブに参加しようか。

2013年6月23日日曜日

名前の不思議


しばらくアップデートが途絶えました。
Bloggerへのログインができなかったのです。Googleの系列のブログなのだが、二つのIDを持つ私の登録が交錯していまい、どちらのIDとパスワードを入れてもログインがまったくできない。
原因は、携帯電話からGoogle登録してログインしたら、不正ログインと誤認され、それ以来、すべてがおかしくなってしまった。しばらく無視して放っておいた。忘れたころにこのBloggerを開けたら、なぜかログインできるようになった。

閑話休題

先日、歩いていたらあるレストランの前に写真のような看板があった。
「春夏冬中(秋が抜けているので、あきない中と読むらしい)」

クイズ的ではあるが、実はこれは立派な苗字でもあると聞いたことがある。
珍しい苗字といして、

春夏冬   「あきなし」さん
八      「いっぱつ」さん 
九      「いちじく」さん

などなど・・・。
キラキラネームにも負ける華麗でひねりのあるお名前。

あと外国に行くと、絶句する名前も目にした。

とあるアフリカの国に行ったときのこと。
ある政府職員に「ウンコ(Unko)」というお名前の方に出会った。
名前を紹介された瞬間に吹き出しそうになり、でも吹き出せないので、「クッ」となりながら、心の中で大爆笑していた。
ご本人は日本語の意味を当然知らないのだが、Mr. Unko は「将来は日本に行って、研修を受けたい」としきりに言っていた。
でも日本に来たら確実に笑われる名前なので、「最近は研修も競争があって難しくなっているようでねぇ・・・、モニョモニュ」とお茶を濁しながらあえて奨励はしなかった。

読めない名前、懲りすぎた名前、そしてありえない名前、などを見るにつけ、自分は平凡な名前でよかったとつくづくおもった。

2013年4月30日火曜日

微妙な決断


大学の研究室のビルにあるトイレ。
ほとんどは男女別だが、一か所だけジェンダーフリー・トイレがある。
まだ入ったことはないが、どうなっているのか見てみたい・・・

いつかパリのデパートでも男女共同のトイレがあったが、男性の立ちトイレもあり、その横に多くの女性が何もないかの如く通り過ぎていた。でもさすがに男性側は若干恥ずかしそうに用をたしていた。
すべてが個室ならいいのだが、壁に向かう男性用のトイレもあるなら、やっぱり女性は目のやり場にこまるよね・・・

入る決断には若干勇気がいるが、ここがどうなっているのか、調べてみよう。知っている男性に会ったらひきつった笑顔で応えるのかな?

2013年4月23日火曜日

30頭のサイにご注意を!


メルボルン市内を走るトラム(路面電車)は結構、危険である。
場所によっては停留所の独立スペースがなく、道路のど真ん中に乗り降りすることがある。
なので車は乗降客のために一旦停止をしなければならない。それでも無視し停止せずに飛ばすドライバーがいるので、乗客も細心の注意を払って乗り降りする。

待合の停留所のスペースがあってもすごく狭く、電車に巻き込まれそうになることもある。
メルボルンのトラムは命がけだなぁ~と折々に思っていたところに先日、車内にこんな広告があった。

12の言語による「BEWARE (注意)」という見出しで、その下には「トラム1台はサイ30頭分と同じ重量です」と書いてある。30頭のサイに踏みつぶされるなんて想像できないけど、それほど危険だということを伝えるには粋なメッセージだな、と思った。

さすが、大自然の国ならではの広告である。

2013年4月20日土曜日

危険な隣人たち?


田舎に住んでいるメリットは静かな大自然を享受できること。
でも反面、デメリットも多く伴う。

私の車の下にいつの間にかキノコが生えて来た。
最初は可愛いと思って眺めていたら、近所の友人が「毒キノコだから気をつけなさいよ」と忠告してくれた。抜こうかと思ったが、Mon mari がそのうち枯れるから放っておいたら、と。そしてしばらくしたら枯れ果てていつの間にか消えた。

2か月後の昨日、また同じところに同じ毒キノコくんが出現しているのをみつけた。
車の真下にいるので、何となーくいやな感じ。


今度も枯れるまで待て、と言われたけど、結局、同じ場所に根が生息しているならまた生えてくる。
だんだん煩わしくなってきた。ガレージの下は地割れしてきているけど、これは毒キノコのせいか?

所変わって・・・
2日前から友人たちが泊まりに来ている。
近くのビーチに遊びに行く途中、突然、道路を悠々と這っている毒へびのタイガースネークがいた。コブラ科なので毒へびの中でも毒のレベルは最強らしい。


タイガースネークが危険とは地元の人が話していたが、こんな生々しく闊歩している姿は初めてみた。私たちは車に乗っていたが、毒があるとは言え、ひき殺すのも嫌なので、一旦停止して、一応、横断し終えるまで待ってあげた。

ブッシュライフも危険と隣合わせの毎日である・・・

2013年4月3日水曜日

我慢した甲斐あり


昨年、友人から「イースターのチョコレートはイースター前に買っちゃダメよ。イースター明けに店に行くと必ず、価格がぐんと下がっているから」と言われた。

今年は我慢してイースター前と最中は禁チョコレート。
今日、ある店に行ったら、ほんとだった。
バニーちゃんと卵のチョコが一個1ドル。
さっそく3つも買ってしまった。

当然か。チョコレートは来年のイースターまでは保存できないものね。

2013年3月26日火曜日

ハイメンテだらけ

 
家を持つということは、メンテが必ず伴う。
定期的に修理やペンキ塗りなどをしないと、家はだんだんと朽ち果てて資産価値も下がる・・・

田舎の家はまだ新しいものの、外壁や窓枠塗は怠れない。去年はさぼって塗らなかったので、窓枠、ドアなどは潮風でかなり色がはげ、木も痛み始めている。
経費節約のために、自力でできるところは基本的に自分たちでやる。
ということで、夏の最後の天気のいい日に一気にペンキ塗りを始めた。

実はMon mari はこの仕事をしたがらない。細かい箇所のペンキ塗りというのが苦手なのかもしれないが、高いところにずっといるのはどうも好きでないようだ。なので、この家ができてから窓枠、ドア枠はすべて私の仕事だった。はしごで高いところまで昇るので、結構怖い。
オーストラリアでは、はしごから転落して負傷するのが怪我の中で一番多いそうだ。

必死で塗っているとMon mari が来て笑わすので、「ヒッ」と言ったとたんその勢いでバランスを失い落ちそうになることも・・・
はしごの上で笑うことは禁物。


私たち夫婦もかなりなハイメンテな関係だけど、家もそれに負けず劣らずのハイメンテな代物。
もっと年取ったらローメンテな家に住み、ローメンテな老夫婦になれればいいのだけれど(笑)・・・

2013年3月22日金曜日

3人目の家族?

最近、庭に大量の動物の細かいdroppingsが残されていることに気付いた。
野犬か、キツネか、隣のおうちの羊が舞い込んだか、などとMon mari と推測していた。
動物が敷地に入るのはよくあることだが、こんなに大量に広範に落し物があったのは初めてなので「犯人」探しにとりかかった。
1-2週間してからやっと判明。


カンガルーがうちの敷地に住み着いた。
このところ毎日、朝になると必ず「おはよう」と顔を見せる。
今年の夏は例年になく暑く、雨が少なかったので、牧草が乾燥し切って、柔らかい緑の草が少なくなっている。うちの庭にわずかながら緑草が残っているので、それをゴチになりに来ているようだ。
毎日来るので、名前をつけようということになった。
カンガルーのKからもじり、「ケイティ」と名付けた(女の子かどうかもわからないが)。

ケイティをアップにするとこんな感じ。


うちの3人目の家族になりつつある。

2013年3月11日月曜日

楽しかった・・・


3月の初めに南米のペルーで開催された「女性のメンタルヘルス」国際学会に参加してきた。
3月というと、日本ではひな祭りの女の子の節句が3日にあり、8日は国際女性の日、そんな週に女性のメンタルヘルスを議論するのはタイミング的にぴったしだったと思う。

初めての国際学会の参加、プラス、シンポジウムで発表するという、私にとっては一大事件だった。
シンポジウムは、モナッシュ大学と東京女子医大のコラボで、「親密なパートナーによる暴力」をテーマに、モナッシュの先生2人、女子医からはK先生と私が発表した。
私は親密なパートナーから暴力を受けている日本の女性のメンタルヘルスの状況を定量的に分析して発表した。K先生も同様に親子の問題を中心にした分析を発表、モナッシュからは一人の先生はベトナムの山岳民族の産前産後の女性のメンタルヘルスと暴力の問題、もう一人はオーストラリアの男女間の介入についての発表をしていた。なかなかバラエティに富んでいて、聞いていても興味深かった。


発表中、幾分緊張気味の私。


私の発表が終わってからのディスカッションのセッション。モナッシュのもう一人の先生は立って話していたのでひな壇には座っておらず、3人だけのショット。
会場から私に向けて2つの難しい質問が出され、タジタジ・・・・
次回からは想定質問集を作って準備しなければと実感した。

今までの学会発表は産後うつとか、更年期うつ、エストロゲンとの関係、その他女性特有の疾患に関連するメンタルヘルスの問題が多かったようだが、今回は特に暴力の問題がクローズアップされ、シンポジウムでは5つのセッションが暴力とメンタルヘルスをテーマにしたものだった。世界的に暴力の問題は益々注視され、その対策や効果的な介入方法の確立が喫緊の課題とされている証である。


モナッシュと女子医大の先生たちと集合写真。
メンタルヘルスの問題を扱う女性学者たちは、いわゆるカリカリした細身のキャリア学者というより、皆ふくよかで 柔和で温かい人たちが多いので、一緒にいてとても心地よく、気持ちが楽になる(自分の体重増加も気にならなくなる?)。

今回はリマということで、観光や食事も満喫しつつ、 4日間の開催中、知的な刺激もたくさん受け、短い時間だったが濃密で楽しい時を過ごせた。40時間近くの移動をして来た価値は十分にあった。
リマの町と人々、そしてお世話になった先生方、本当にありがとうございました!

2013年3月2日土曜日

バック不能


何度も飛行機に乗って来たのだけど、最近知ったこと。
飛行機とは前進はできるけど、基本的に後進はできないそうだ(逆噴射をすれば別だが)。
なので、搭乗口ゲートから滑走路に向けて出るには、このように小さなトラックが押し出すのだ。

搭乗してから飛行機が後ろに動きだすのは車の如くギアチャンジすれば当たり前に後進すると思っていたが、実は飛行機の10分の1以下の重さの小さな車がこんな風に私たちには見えない所で頑張って助けてくれたのだ。

小さなトラックさん、ありがとうね。

2013年2月28日木曜日

ある一日


先日、お隣のロズちゃんから「村の小学校の美術の授業で日本の着物の話と実演の依頼が来ているから、よかったら一緒に来ない?」とメールがあった。
ロズちゃんは90年代にJETプログラムで英語教師として来日、7-8年愛知県に住んでいたので、日本の文化に精通している。
せっかくのお招きのお話しなので、私も日本から持ってきた着物と帯を持参して参加。

しかし田舎の小学校の子どもたちはすれていないというか、本当に屈託なく、かわいい。
最初に子どもたちから日本に関するたくさんの質問があった。
「日本の国花は何?」「食べ物は何が好き?」「日本には何人くらい人が住んでいるの?」「日本語は難しいの?」「忍者になるには何年修行するの?」「中国と着物と日本の着物はどう違うの?」などなど。

そして着物の紹介と実演。
私の着物は正絹なので、見せて話をするだけで、試着はロズちゃんの浴衣を使用。ロズちゃんが一生懸命、着付けしている。



モデルは高学年のメラニーがなってくれた。



浴衣の帯に帯紐なんて普通は結ばないが、一応、参考のために、本来の着物にはこういう風につけるのよ、と説明。ご機嫌のメラニーだが、足がガニ股になっているのがちょっと笑える。
次は歩き方も教えてあげないとね。


今は日本がテーマ週間なのか、着物を着た日本の女の子の切り絵などが廊下に飾られていた。
こんな田舎でも、異文化の教育はしっかり浸透している。

そして同じ日の夜。
地域に5年奉職してくれていた警官のローリーが移動で2月一杯でここを離れることになり、警察署の真ん前にあるパブでお別れ会があった。ローリーはちょっと怖面で、一瞬緊張するが、でも広い地域の安全のためにたった一人でとても寄与してくれた。最後に彼がスピーチをしたら、集まった住民から大きな拍手。「さびしくなるね~」と皆で別れを惜しんだ。後任は噂では女性警官とか・・・ 交通違反には男性より女性警官の方が厳しいというのは万国共通のようで、皆ちょっとビビッていた。
ローリー、お疲れ様でした。

2013年2月25日月曜日

情報の激差

こちらに移住してから在留届けを出したが、メルボルンの日本領事館はマメに色々な連絡をメールでくれる。以前住んでいたフランスとは大違い。ま、在留邦人数ではオーストラリアの方がダントツに多いから丁寧に対応しているのかもしれないけど。

で、先日、下記のメールが届いた。

***************************
 1.当館に対する抗議行動の予定

 2月22日(金)午前10時30分~午後1時30分、当館事務所のビル前において、我が国におけるイルカ漁に反対する抗議行動が予定されています。当館にご用の方は、できるだけ、上記日時を避けてお越しください。

 また、警備上の観点から、当日は、ビルのエレベーターを手動操作させていただきます。ご用の方は、ビル1階の制服警備員にお申し付け下さい。

 ご不便をおかけいたしますが、ご理解いただきますよう、お願い致します。
***************************

「イルカ」と言っているが、いわゆるクジラのこと。小さめのクジラはイルカともいわれるらしい。
日本ではクジラの抗議行動の話になると、シーシェパードの妨害行動が中心で、結構被害的なスタンスになるようだが、こちらは全く違う。シーシェパードを応援することはなくとも、少なくとも「調査捕鯨」というよくわけのわからないダブルスタンダードの行為を徹底的に非難し、連日、日本の調査捕鯨行動に対して国あげて抗議の声をあげている。環境大臣は「絶対に許せない」と怒り心頭だ。
オーストラリア人にとっては「なんで人んちの敷地の海にまで来て、クジラを取るのか?」という思いが強く、「調査捕鯨なら、殺さなくても調査できるんじゃない」、「本当は調査という名目で、肉を切って市場に卸すことが主目的なんじゃない」、など色々な非難が聞こえる。
実際、日本ではクジラ肉は生以外は冷凍保存されているが、すごい量が余って、一言でいえば供給過多状態とか。それでもクジラを取り続ける理由、なんなんだろう。

このニュースがこちらで流れるたびに肩身の狭い思いをしている・・・・

2013年2月15日金曜日

ちょい悪路上ミュージッシャン


ちょっと前に、コミュニティ消防団の資金集めのためにコンサートが隣村で開かれた。
粋なブルースでとてもいいわよ、と友人が薦めており、近所の人たちも皆行くというので、私たちもチケットを買って参加した。

彼の名前はOwen Campbell。
ギターを琴のように横にして奏でる男。これをSliding guitarというらしい。
とにかく、素晴らしい演奏とその声で思わす聞き入ってしまった。まさに才能のあるミュージッシャンと言える。もともとは路上ミュージッシャン、世界貧乏旅行をしながら、路上で音楽を奏でて、資金集めをしてきたらしい。

司会者が「Got talent」とか何とか言っておりその時は意味がよくわからなかったが、後から聞いたら、彼は「Australia's Got Talent」で注目され、ファイナルまで行ったらしい。
ただし、最初の予選の時に審査員に対して無礼な態度を取ってしまったので不合格になった。
審査員の一人は「ものすごい才能はあることは認める、でもアーチストは才能とともに人格も評価されるのよ」と言い切り、あっさり不合格に。
でもあまりにも彼の才能が類まれなので、視聴者からブーイングが出て、結局また予選での再審査が許された。無事に合格して決勝戦まで行ったようだが、優勝はのがしたようだ。
しかしそれでも彼は有名になり、今でもあちこちにコンサートで客を集めている。
オーストラリアでは英国のスーザンボイル並みの人気らしい。

お琴のギター弾き、ぜひ聞いてください。


頑張れ、Owen!

2013年2月3日日曜日

超意味不明


このところ、メルボルンの街角でみかける、「Macca's (マッカス)」という店。
実はマクドナルドの名前が期間限定で変わってしまったのである。

マクドナルドは日本ではマックとかマクドと呼ぶが、 オーストラリアでは「マッカス」と呼ぶらしい。
なんで、マクドナルドがマッカスになるのか不思議。ゴロも合ってないし、超意味不明。

この意味を知らなければ、オーストラリア人から「今日のランチはマッカスに行こうよ」と言われても完全にちんぷんかんぷんである。
オーストラリアではこのようによくわからないスラング英語が結構多い。

1月26日はオーストラリア・デー(建国記念日)だったので、それを祝うつもりでマクドがマッカスになったとか。一応2月3日までの限定表示らしいが、知らない観光客などは戸惑うだろう。どっかの国のようにマクドの「パクリ」の店ができたのかと勘違いしてしまうかもしれない。

2013年1月28日月曜日

ついにここまできた・・・


このところ、毎日オーストラリア・オープンにはまっている。
今日の男子決勝は接戦の上、コソボのジェコビッチがスコットランドのマリーに勝った。

しかしよく見ると、ジェコビッチのユニフォームはユニクロだった。
今までほとんどの選手はNIKEを身にまとっていたが、さすがユニクロを見たときは、ついに世界のスポーツ界に進出したかと「ウォー」と歓喜してしまった。

なんでもジョコビッチはユニクロのグローバルアンバサダーで、両者共同で子どもたちへの支援プロジェクトを立ち上げたためとか・・・
http://www.uniqlo.com/jp/corp/pressrelease/2012/10/101614_press_release.html


オーストラリアオープンは韓国のKIA車がメインスポンサーだが、 ユニフォームで日本が登場するのは新たな驚きでもある。
これからもユニクロ選手が出てくることもあるのかしら?

2013年1月21日月曜日

牛天気予報


数か月前にうちの隣の牧草地から牛が消えた。どうも種付けのためにどこかに送られたようで、しばらく牛がいない日々が続いた。今の暑い夏に動物がいないと、草がボウボウに生え、山火事の誘因にもなる。

そんな心配をしていたら、年明けにたくさんの新しい牛がやってきた。
「どんどん草食べてね」と願いながら、伸びた草の上をあちこち歩いているのを見て少し安心。

普段は立って、草ばかり食べている方たちだが、しかし今日はずっと座ったまま。
食べた草を反芻して、口をモゴモゴ動かしている。
ある格言によると、牛が立っていると晴れ、座ると雨が降る、とか。
確かに今日は曇りで何となく一雨来そうな気配。
このところ日照り続きだったので、おしめりが必要だね。

牛天気予報を当てにしている今日この頃である。


2013年1月17日木曜日

ブリゲードよ、いざ出動!


このところ、暑い日が続いている。年始に41度まで気温があがり、その翌日は18度と一気に冷えだして、体温調節が大変である。今日もメルボルンの気温は40度近くにのぼった。

オーストラリアでは、この夏、気温の高さとともに、山火事が多く発生している。今住んでいるビクトリア州でもあちこちに大小の火事が発生し、住民は皆、恐怖におののいて生活をしている。

実はMon mari はボランティアとして地域の消防団の隊員に晴れてなった。数か月にわたるトレーニングと、試験の結果、隊員としてめでたく合格し、ブリゲードのユニフォーム、ヘルメット、靴、そしてポケットベルが渡された。ユニフォームはオレンジ色で、ズボンは胸の下まで来て、サスペンダーでつるすスタイル。まるでケンタッキーのカーネルサンダースおじさんのようだ。火から体を守るには長いズボンが必要になるとか。この上にさらにオレンジのジャケットを着る。お世辞にもかっこいいユニフォームとは言えないが、これをもらった時のMon mari は子どものように喜んでいた。

今日も暑かったが、夕方には水と泡を調合してホースから給水するトレーニングがあって参加。疲れて家に帰ってきたら着替えずにすぐビールを手にしたく冷蔵庫に直行した。

このところ、毎日何度もポケットベルが鳴っている。「Today is total fire ban (火の使用全面禁止)」というのが何度も表示されたり、時々、「あなたは今、消火活動に一緒に来れますか?」というメッセージも来たりする。訓練では消防自動車に乗ったそうだが、Mon mari が実際に消火活動するのはちょっと想像できない。

消防団というと完全に男性の世界だが、オーストラリアでは女性の消防隊員も増えているとか。男性一色の世界から男女平等の精神のもと、各地域で女性の隊員を募っている。実は私も誘われているのだが、とてもじゃないけど肉体的にも知識的にもついて行かれないと自覚しているので、断り続けている。田舎のコミュニティなので人口も少ないから、もし順番で回ってきたらどうしよう、とひそかに心配している。私が下の写真の女性たちようにたくましく活動できるとは到底思えない・・・


2013年1月6日日曜日

祭りの終わり


新年あけましておめでとうございます。
この年末年始はオーストラリアにいて静かに、いつもの通りに過ごした。
しかし、南半球、というか暖かい土地でクリスマスを過ごすと、いまいちあの寒さの中のわくわく感とか、歳末のせわしなさが全く感じられない。
特に、サーフィンに乗ったサンタクロースとかを見ると完全な興ざめである(サンタクロースは絶対にそりにのるべきだと思う)。

そんなんでもやっぱり年末年始の行事はしっかりこなした。今日はそのご報告。

今年は友人も増えたので、家族と一緒にクリスマスを過ごさない近所の友人を呼んで8人ほどのパーティを自宅で行った。
七面鳥だけではありきたりなので、少しリキを入れてプロバンス風のテリーヌなど作ったが、けっこう好評で嬉しかった。


生まれて初めて七面鳥を買い、4キロの大型の鳥をオーブンで焼く。前の晩から塩づけ(ブライン)しておいたので、バサバサの七面鳥の悪評を回避するに値するジューシーでテンダーな焼き上がりになった(皿に置いた七面鳥を写真に撮るのを忘れたので、オーブンの中をご覧のこと)。


大晦日は近くというか、ちょっと離れたトニーさんの家の年越しパーティに呼ばれた。Mon mari とは消防団で一緒の友人。いつものたいくつな肉料理でなくバーベキューオーブンの上でパエリヤを作ってくれた。本場のスペイン人から教わった得意料理とか。午前0時には皆でカウントダウン、大きい線香花火をもって「ほたるの光(Auld Lang Syne)」を20人以上で大合唱。


 

明けて新年早々から、コミュニティのボランティアとしてホットドックを売って資金集めをする元旦を過ごした。少しはまじめな時間も過ごさないと罪悪感にかられるから・・・

その後、メルボルンにいる日本人の友人宅でまたまたバーベキューパーティがあり参加。日本人も多く来ており、当然ながら料理の質もぐんと上がった。こちらで日本人が経営する水産会社で働く人も来ており、彼が持ち寄った刺身をたらふく食べて大満足。しかしオージの焼き過ぎの固い肉と違い、日本人がバーベキューを作ると、本当に肉がジューシーで柔らかいのには涙が出る。


そして最後の締めは、またご近所のバーベキュー(オージーは本当にバーベキューが大好き)。
ウォーキング仲間で知り合ったジュリーの誕生日ということで、昨日呼ばれた。私はこちらでポピュラーなバラマンディという魚を持って行き、バーベキューの上でホイル焼きしてもらった。味はまあまあかな。可もなく不可もなく、といったところ。



ジュリーの庭には紅葉を思わせる深紅の木が満開。何という名前の木か忘れたが、日本の秋が来たかと錯覚させられた。
ベチャベチャと近所のゴシップに花を咲かせて団らんは盛り上がる。

ということで、今回の年末年始の祭りは終わった。よく飲んで食べて、話した休日だった。
さて、明日からBack to the normal life である。やることが山積しており、頭が痛い。遊びほうけたあとのツケ。これから暗ーい、抑うつ気分の時間旅行に突入する。